世界史の中の地元


世界レベルの有名日本人

『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』Behind the Great Wave at Kanagawa

ハワイを訪れる日本人観光客がカメハメハ大王像の前で記念写真を撮ったり、パリを訪れたならルーブル美術館でダ・ヴィンチの『モナリザ』を目指したりするのは、世界的に有名な人物の偉業がそこにあるからです。



訪日観光客の拡大を目指す日本が世界に向けたPRが検討すべきは世界レベルで有名な人物は誰か?そしてその偉業をどのように観光政策に活かしていくかのシナリづくりです。



 

上図は誰もが知る葛飾北斎の浮世絵『富嶽三十六景』の代表作「神奈川沖浪裏」。世界で最も有名な日本美術作品と言ってもいい北斎の浮世絵はゴッホやセザンヌなどの西洋画家にも多大な影響を及ぼしたとされていますから、世界レベルの観光素材です。富士山が見える各地からの景観シリーズである『富嶽三十六景』の地元を巡るツアーを組めば世界中の北斎ファンにアピールできるはずですし、北斎には『諸国滝巡り』や『諸国名橋奇覧』などのシリーズもありますから、それらの作品の地元は全て北斎観光の舞台となります。

世界に影響を与えた日本人には、その他にも『源氏物語』の紫式部や俳句の松尾芭蕉から現代の村上春樹に至る文学者の著作や、黒澤明や宮崎駿などの映画作品も観光活動に結びつけることができれば訪日観光の有力素材になるでしょう。


日本の小さな町や景色と広い世界をつなげてくれる文化とその担い手は誰かを見つめ直すことで訪日観光市場の可能性は広がります。


著者:江藤誠晃
ツーリズム・プロデユーサー、旅行作家。

NEXT TOURISM 理事、観光甲子園統轄プロデューサー。