3つの良し


近江商人の心得をグローバルに


「売り手良し、買い手良し、世間良し」は、江戸時代から明治にかけて現在の滋賀県を基点に日本各地で活躍した近江商人のモットー。商売においては売り手と買い手の双方が満足することは当然のことながら、それが社会貢献にならなければならないという心得です。

 

この言葉をグローバル時代の国際観光市場に当てはめると「住人(すみびと)良し、旅人(たびびと)良し、世界良し」となります。観光産業は迎える地域と訪れるトラベラーの双方が満足すると同時に世界平和に寄与すべきという考え方です。

 

近年、世界各地で急激な観光客の増加によって地元民の生活が脅かされる「オーバーツーリズム(観光公害)」が問題視されていますが、これはabラインのアンバランス現象と言えます。

 



これに対して平和産業としての観光活動が増えることによって異国を訪れる機会と選択肢が増えることはbcラインに生まれる「個人と世界の出会い」の多様化です。他国の歴史や文化に触れることは国家間における相互理解の第一歩。その結果、貧しい国に観光収入がもたらされたり雇用が生まれたりするのはacラインの持つ価値と言えます。

 


「今日の住人は明日の旅人」という相互交流の拡大こそが世界が目指す究極の平和状態だと思いませんか?

 


著者:江藤誠晃
ツーリズム・プロデユーサー、旅行作家。

NEXT TOURISM 理事、観光甲子園統轄プロデューサー。